ごあいさつ

みんなをつなぐ みんなへつなぐ

人の役に立てるよろこび、人のありがたみを感じられる 

幸せな地域に ここにあつまる笑顔を未来へ

ご縁のあった神戸市東灘区魚崎地域

神戸市東灘区魚崎を本拠地とするNPO法人縁(ゆかり)は、 地域に暮らすすべての人が主役となる「生涯」を支援するため、平成29年11月に設立しました。

コミュ二ティカフェの運営からスタートし、現在はひとりぐらしの方への宅配弁当や障がいのある方の就労支援、移動支援など障害福祉サービス事業所としても活動しています。さらに、様々なご縁がつながり、今年9月にはグループホーム開設も視野に入れて動いています。

また、気軽にこどもたちが食事できるように、バイキング形式の食堂を火曜から金曜日、土曜日運営しています。こどもたちだけでなく、働くお母さんやお父さんの応援団です。子供たちで繋がったママさん友達や昔からの女性友達のパワフルな発揮力。同じ子育て世代のお父さん、お母さんが一致団結して縁のサポートに、この繋がりが全力でいろんな事に取り組めてると思います。その一つが、担い手不足の農業に取り組むために立ち上げる株式会社農家との連携により、これからは農業と福祉、農村部と都市部の労働力の循環を考えています。

働きがいを求める若者と働く機会のマッチング

働く意味、感謝される実感を得たことのない若者たち。持て余すその力は、社会にとっての財産です。ただ、活かし方、活かす場を知らないのです。

彼等には彼等なりの表現がある、不器用で伝わらず、もがき苦しむ次世代達。私は彼等の背中を見てきて、思い続けることを決意しました。彼等の人生を繋ぐ、道をつくる、全てをかけて。福祉という仕事が、農家という仕事が、彼等にとって人生最高の仕事に繋げるという事。彼等を思い、何があっても思いつづけるのだと。繋ぐのだと。

縁で障がいのある方の移動支援に関わったある若者が「はじめて人に感謝された」と言いました。若者らしいはっきりした言葉と笑顔でした。きっと、縁に来なければ生涯移動支援に取り組むことは無かったと思います。働きがいは、自分で見つけるものですが、少しのご縁で見つけやすくなるのではないでしょうか。

福祉や農業、地域活動。担い手の不足や高齢化で、後継者を求める声は全国であがっています。人がいないのではなく、新しいご縁を繋ぐ機会がないのだと思います。縁は若者のたちの力をぜひ社会に地域に活かしていきたいと考えます。縁が存在する本当の値打ちは、ここにあるのです。

近所のおっちゃんおばちゃんが私たちを育ててくれた

今の時代は、こどもたちにとって「ご近所さん」のありがたみを味わえる場面が少なくなっているように感じています。日常からは想像もできないような出来事や犯罪が起きていることを考えると、そうならざるを得ません。 私たちのこどもの頃といえば、回覧板がまわってきたり、家の前の道路に絵を描いたり、かくれんぼをするといった環境でした。中でも、私にとって、地域の方たちが催してくれたクリスマス会や餅つきなどのイベントは楽しい思い出です。      ある時、盆踊り大会で当たったくじの景品が、忘れもしない電子レンジ! あんなに嬉しくて興奮したことはありませんでした。というのも、我が家の家計はとんでもなく大変で、友達を家に呼ぶのもはばかられるほどでした。今でこそ笑って話せるものの、学校に通うための文房具も十分に揃えられない中、筆箱セットや下敷きなどを配ってくれたり、いつも私たちによく接してくれた近所のおっちゃんおばちゃんの印象は今でも鮮明で、全員の名前まで覚えているほどありがたく思っています。

地域に受け入れられるというありがたみ

今から数年前、我が家が新しい家に引越しをした翌日のことです。私たち夫婦は仕事に出てしまい、家の鍵を持たないまま下校してきた娘が家に入れなかったことがありました。そのとき娘は、近所の見知らぬお宅にお願いをして、トイレを借りたというのです。「アイスやお茶をごちそうしてもらって、友達になってきた」と、帰宅した私に楽しそうに話しました。まだご近所に引っ越しの挨拶もできておらず、ぞっとした私は、すぐに菓子折をもって謝りに行きました。話しを聞くと、現役を引退され、地域の自治会長を務められているとのこと。私たちを快く受け入れてくださったことが、本当に本当にありがたく、感謝の気持ちでいっぱいでした。私は、子どものころの記憶がよみがえりました。娘たちにもこうして地域の方に育てていただくありがたさを感じ、活かしてほしいと強く感じたのでした。

障がいのある方も おじいちゃんおばあちゃんも こどもやその親たちも  共に助け合って生きられる社会にしたい  

障害福祉の分野に関わることになった想いをお話しさせてください。

もう何年も前になりますが、当時療養していた主人の母のために、障がい者支援ヘルパーの免許を取得しました。研修先で多くの保護者の方から聞かれた不安の声が、「自分が先立った時、障がいのあるわが子を誰が看取ってくれるのだろう」ということでした。 日本ではまだ、障がいのある方が自立して生きていける確固たる仕組みがありません。お母さんたちの切実な悩みに、何かできないかと、もどかしい思いでした。 この地域では、定年退職をされてもなお、地域住民が安心して暮らせるように、見回りをしてくれる方たちの存在があります。 子どもを持つ親としては、とてもありがたいことです。そのあたたかい存在と、かつて強いジレンマを覚えた障がいのある方への想いとがつながったのです。

障がいのある方も おじいちゃんおばあちゃんも こどもたちも みんなが分け隔てなく共に過ごせる社会を作りたい

 私は障がいのある方、ない方、みんな「一生涯」を背負う生涯者だと思っています。その一生涯を全うするにはステージが必要です。働く場、集い語らう場、ご飯を食べる場、暮らす場、それらがつながりあうことで、そこに集う人々のご縁もさらにつながり、生きがいを実感できる取り組みになると信じています。今の取組みは、ただただ自分自身が、若いときから社会で働き、子どもを育てる中で想い続けてきたことを多くの方のお力をお借りして、素直に「カタチ」にしたあらわれなのです。

最も得意とすることは、「人をつなぐ」こと

NPOにはまったく無知だった私に、いろんな力を持った方が集まりました。「みんなのすべての想いと力で実現させよう」ネットワークがつないだ縁を生かしてできたのが、この団体の由来です。どんなこともあきらめずにった大切さを忘れずに全てに対応できるように。あきらめない。繋ぐ 縁にとってそれは大切な思い。つながりを超えた思い溢れたメンバー縁です。

 ベジタブルカフェひなたを支えてる大切な場所

障がいのある方が育てた野菜をふんだんに使い、障がいのある方が働くカフェ。そしてなにより神戸で出会えたママ友。ママ友を超えた暖かい協力者のメンバー縁。ママ友を超え、協力隊として活躍している、かなうものはありませんでした。このご縁があるからこそ、お年寄りの語らい場やこども食堂としても機能し、人のご縁をつなぐ地域の“集会所”が出来たのです。

私はグリーンスムージーが好きだったこともあって、障がいのある方が育てた無農薬野菜の存在を知りました。とてもおいしい上に消費する自体に意義があります。

 地域のおじいちゃんおばあちゃんがおしゃべりに。週に2回は小学生が学校帰りに集まり、おじいちゃんおばあちゃんといっしょに宿題をする。そして、ご飯を食べられるという場です。ここは、みんなで助け合い、暮らしやすい地域にする第一歩、出発点です。

 だれもが胸を張って笑顔で暮らせる国に

日本の障害福祉の対応が遅れてることは、アメリカなどの例を見ても明らかですが、神戸市では、障がい者を積極的に受け入れる動きがあります。市の業務の一部に、就労継続支援B型(企業などに就職することが困難な方が、雇用契約を結ばずに働くことができる場所)を導入しようとしています。

 私は、障害福祉に携わってきたからこそ、素直に一生懸命に頑張る障がいのある方に生きる光を一緒に持ちたい。私が通わせて頂いてるあるグループホーム。利用者5名、体験者2名が私の気持ちを現実に変えてくれました。このメンバーに出会えて、人にとってどんな出会いでも助け合えるんだと教えてくれました。私はこのグループホームのメンバーさんと生涯暮らす、共にこの世代を生きて行くんだと感じました。みんなとなら、支えるだけではなく、支えられるだけでなく、自ら地域の住人として地域づくりができるんだということを広めていける。全力でそういった環境づくりを進めたいと思ってます。

「ベジタブルカフェひなた」の土地・建物を貸してくださった方もご近所のおじいちゃんおばあちゃんです。お話に伺うと、「素晴らしいことや!」と応援してくれました。素直に笑顔があふれました。まだまだはじまったばかり。でも時間はいくらあっても足りません。人生って、長いようで短いものです。次世代に託すみんなの想いをカタチにし、実現していきたいです。そして私達の痕の次世代にも。

みんなだれしも「生涯者」

障がいのある方 お年寄り こども 学生さん 子育てに奮闘する親御さん 働きざかりのおとなたち。みんなみんな自分だけの一生を生きる生涯者です。その生涯を全うするにはステージが必要です。働く場、集い語らう場、学ぶ場、ご飯を食べる場、暮らす場。それらがつながりあうことでそこに集う人々のご縁もさらにつながり、生きがいを感じることができると信じています。

多くの方のお力をお借りて歩んでいきます。ご縁を感じながら。きっとだれしも生涯者になれるから。

NPO法人縁(ゆかり)代表理事長 竹内加奈子